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高齢者の入居審査で見られるポイントと断られにくい進め方

小屋野 輝久

筆者 小屋野 輝久

不動産キャリア10年

習志野市で育ち、八千代市の高校に通いました。八千代台は地元です。10年以上の実務経験から、迅速に丁寧な接客を心掛けます。ご相談だけでも構いません。駅前に店舗がありますので、お気軽にお越しください。

60歳以上でも賃貸は借りられる?高齢者の入居審査で見られるポイントと断られにくい進め方【八千代市】

「60歳を過ぎたら、賃貸住宅を借りるのは難しいのでは?」
「年金だけの収入でも借りられるの?」
「一人暮らしだと断られてしまう?」
「保証人になってくれる人がいないけれど大丈夫?」
「生活保護を受給していても借りられる?」

お部屋探しを考えはじめたご本人さまや、ご家族さまから、このようなご不安の声をよくお聞きします。

結論からお伝えすると、「60歳以上だから借りられない」という一律の年齢制限があるわけではありません。安心してください。

ただし、大家さんや管理会社は、家賃の滞納、緊急のときの対応、お亡くなりになったときのお部屋の片付けなどを心配される場合があります。だからこそ、「高齢者でも入れる物件」をただ探すのではなく、審査で確認されるポイントを先に整理してから、自分に合ったお部屋に申し込むことが大切です。

八千代市には、住宅セーフティネット制度をはじめ、高齢者の暮らしを支えるさまざまな制度もあります。この記事では、それらを順番にわかりやすくご紹介します。

八千代台にある不動産会社「株式会社優先席」は、高齢者や生活保護を受給されている方のお部屋探しを、物件のご案内だけでなく、保証や行政の制度の確認も含めてお手伝いしています。どうぞ最後までお読みください。

60歳以上でも賃貸住宅は借りられる?まず知っておきたいこと

「60歳以上だから借りられない」という一律のルールはありません

賃貸住宅には、「60歳以上の方はお断り」といった国の決まりや一律の年齢制限はありません。年齢だけで、お部屋が借りられなくなるわけではないのです。

とはいえ、実際の入居審査では、年齢を含めたさまざまな事情が確認されることがあります。高齢の方の場合、大家さんが気にされているのは、年齢そのものよりも次のような点です。

  • 毎月の家賃を、続けて支払っていただけるか
  • 急に体調が悪くなったときなど、緊急のときに連絡や対応ができるか
  • 家賃を保証してくれる仕組み(保証会社)を使えるか
  • 入居後の暮らしを支える体制があるか

国土交通省の資料から

国土交通省の資料でも、高齢の方の入居審査では「家賃債務保証会社(家賃の保証をする会社)の審査」と「緊急連絡先を確保できるか」が大切なポイントとされています。つまり、「年齢」だけで決まるのではなく、安心して住み続けていただくための準備ができているかどうかが見られているということです。

高齢者が賃貸を借りるときに見られやすいポイント

審査では、主に次のような点を総合的に見られます。あらかじめ整理しておくと、お話がスムーズに進みます。

  • 家賃を続けて払える収入があるか(年金や給与など)
  • 収入が安定しているか
  • 預貯金などの蓄えがあるか
  • 収入に対して、家賃が高すぎないか
  • 家賃保証会社を利用できるか
  • 緊急連絡先があるか
  • 連帯保証人が必要か、いる場合は誰にお願いできるか
  • 健康状態や介護の状況など、物件や保証会社が確認したい事柄
  • 入居後の見守りや支援の体制があるか

ポイント:審査の基準は、大家さん・管理会社・保証会社によってそれぞれ異なります。「Aの物件では断られたけれど、Bの物件では問題なく入居できた」ということも珍しくありません。1回断られても、あきらめないでくださいね。

高齢者の賃貸審査で大切な「家賃保証会社」とは?

家賃保証会社は何をしてくれるの?

家賃保証会社とは、入居する方が家賃を払えなくなったときなどに、一定の範囲で大家さんへ支払いを保証してくれる会社です。入居する方が保証会社と契約をして、お部屋を借りる、という流れになります。

今は、民間の賃貸住宅で家賃保証会社を使うことがごく一般的になっています。国土交通省の資料(令和3年度の調査)では、家賃保証会社を利用する契約が約80%とされています。

ご注意ください:保証会社が家賃を立て替えてくれても、「借金が消える」わけではありません。保証会社が立て替えた分は、あとから入居者の方へ請求される場合があります。家賃は毎月きちんとお支払いいただくことが基本です。

高齢者は保証会社の審査に通りにくいの?

「高齢だから保証会社の審査に通らない」と決めつける必要はありません。保証会社によって、審査の基準も、必要な書類も、緊急連絡先の扱いも違います。

年齢のほかに、収入や家賃の金額、緊急連絡先なども見られる場合があります。国土交通省の資料でも、高齢の方の入居では「緊急連絡先を確保できないこと」が課題のひとつとされています。逆にいえば、緊急連絡先などの準備を整えておくことで、選択肢が広がる可能性があります。

なお、国には、家賃保証の事業者を登録する制度や、一定の基準を満たした「認定家賃債務保証業者」を認定する制度があります。不動産会社に、どの保証会社を使うのかを確認してみるのもよい方法です。

一人暮らしで大切な「緊急連絡先」と「見守り」

緊急連絡先・連帯保証人・保証会社は、それぞれ別のものです

似たような言葉ですが、役割はまったく違います。ここを分けて理解しておくと、手続きで迷いません。

  • 緊急連絡先:急病など、何かあったときに連絡を取るための人です。
  • 連帯保証人:賃貸借契約で、入居者と同じ責任で家賃などの支払いを保証する人です。
  • 保証会社:家賃などについて、一定の範囲で保証してくれる会社(事業者)です。

「緊急連絡先になってくれる人がいない=絶対にお部屋を借りられない」とは限りません。ただし、物件や保証会社によって条件が異なりますので、早めに不動産会社へご相談ください。親族の方だけでなく、保証会社や居住支援の仕組みも含めて、「入居後に何かあったときの連絡・支援の体制」を整えておくことが大切です。

八千代市には、一人暮らし高齢者向けの「緊急通報システム」があります

お部屋を借りたあとの安心材料として、八千代市の「緊急通報システム」をご紹介します。急な病気やけがのときに、ボタンを押して通報できる仕組みです。

【対象となる方】

  • 65歳~74歳のひとり暮らしで、要支援・要介護の認定を受けている方
  • 75歳以上のひとり暮らしの高齢者の方

【設置されるもの】

  • 緊急通報用の本体
  • ペンダント(ボタンを押して通報できます)
  • 人感センサー(一定時間反応がないと、自動的に通報する仕組みもあります)

【費用】設置工事費や月額の使用料などは無料です。ただし、電話回線を使うため、通話料として月150円~300円程度のご負担がかかる場合があります。

対象になる条件が決まっていますので、「60歳以上なら誰でも使える」わけではありません。ご利用をお考えの方は、八千代市の担当窓口でご確認ください。

高齢者のお部屋探しでは「住宅セーフティネット制度」を知っておきましょう

住宅セーフティネット制度とは?

住宅セーフティネット制度は、お部屋を探すときに特に配慮が必要な方が、安心して民間の賃貸住宅に入居できるようにするための国の制度です。この制度では、高齢の方、所得の低い方、障害のある方、子育て中のご家庭などが「住宅確保要配慮者」とされています。

この制度には、「セーフティネット登録住宅」があります。これは、「住宅確保要配慮者の入居を拒まない」賃貸住宅として登録されたお部屋のことです。

ポイント:登録のときに、大家さんが「どんな方を受け入れるか」を選べます。そのため、「高齢者の入居を拒まない」「所得の低い方の入居を拒まない」「両方を受け入れる」など、住宅によって条件が違います。また、生活保護を受けている方については、住宅扶助費などを大家さんへ直接支払う「代理納付」を条件に受け入れる登録もあります。

セーフティネット住宅は、国が運営する「セーフティネット住宅情報提供システム」で探すことができます。また、現在は「居住サポート住宅」や「認定家賃債務保証業者」など、入居前だけでなく入居後の生活支援まで含めた仕組みも整えられています(令和7年10月1日に改正住宅セーフティネット法が施行されました)。

八千代市では「千葉県あんしん賃貸支援事業」も案内されています

八千代市の公式ホームページには、「住まいを探している方向け」のご案内ページがあり、住宅セーフティネット制度や、千葉県の「あんしん賃貸支援事業」が紹介されています。

千葉県あんしん賃貸支援事業は、高齢の方、障害のある方、子どもを育てている方などのお部屋探しをお手伝いする、不動産仲介業者や支援団体を登録する制度です。「高齢だから普通の不動産会社では探せない」とあきらめる前に、こうした制度を活用する方法があることを知っておいてください。

もうひとつの心強い味方:「居住支援法人」
都道府県から指定を受け、高齢の方などの賃貸住宅への入居をお手伝いする法人です。家賃保証、住まいの情報提供や相談、見守りなどの生活支援を行っています。「お部屋はあるけれど、保証や生活のことが不安」というときは、不動産会社だけで抱え込まず、行政や居住支援法人とも連携して進めていきます。

生活保護を受給していても賃貸住宅は借りられる?

生活保護の「住宅扶助(じゅうたくふじょ)」とは?

生活保護には、生活費の助けになるものなど、いくつかの種類の「扶助(助けるお金)」があります。その中のひとつが「住宅扶助」で、家賃や地代など、住まいに必要な費用が対象になります。

生活保護費は、国が定める最低生活費と、世帯の収入を比べて決まります。基準の額は、住んでいる地域の区分(級地)、年齢、世帯の人数などによって異なります。八千代市は、千葉県の資料で「2級地-1」という区分になっています。

大切なこと:住宅扶助は、「家賃が全額、好きなだけ支給される」制度ではありません。決められた基準の額や実際にかかる費用、世帯の状況などをふまえて決まります。

八千代市の生活保護では、家賃はいくらまで認められる?

八千代市の単身世帯の住宅扶助の上限は、原則として41,000円が目安とされています。ただし、これはあくまで目安です。「41,000円までなら必ず支給される」という意味ではなく、実際の認定は個別の事情によって、福祉事務所(実施機関)が行います。

  • 世帯の人数によって、基準の額は変わります。
  • お部屋の広さや住宅の事情などによって、「特別基準」という特例が適用されるケースもあります。
  • 反対に、「41,000円を超えたら絶対に生活保護では借りられない」ということでもありません。

必ずご確認ください:2026年10月から生活保護基準の見直しが行われており、制度や金額は変わる可能性があります。実際の金額や、特別基準が使えるかどうかについては、お部屋を契約する前に、必ず八千代市の福祉事務所・ケースワーカーへご確認ください。

生活保護を受けている方がお部屋を探すときの注意点

  • 契約の前に、ケースワーカーへ相談します。家賃が住宅扶助の範囲内かどうかを確認しましょう。
  • 管理費・共益費も確認します。家賃とは別にかかる費用がないか、毎月の実際の金額を確かめておきます。
  • 引っ越しの初期費用も事前に相談します。敷金などの初期費用がかかる場合は、契約の前に福祉事務所へ相談してください。個別に認められるかどうかが決まります。
  • 「代理納付」について知っておきましょう。住宅扶助費を、大家さんへ直接支払う仕組みです。これを条件に生活保護の方を受け入れるセーフティネット登録住宅もあります。

生活保護を受けていない方には「住居確保給付金」という選択肢も

八千代市の住居確保給付金とは?

住居確保給付金は、生活保護とは別の制度です。仕事を失った、やむを得ず休業しているなどの理由で経済的に困っていて、住まいを失った、または失うおそれのある方が対象で、家賃に相当する額が一定の期間支給されます。

「誰でも使える家賃の補助」ではなく、収入や資産、求職活動などの要件があります。支給は、大家さんや不動産会社などへの代理納付(直接のお支払い)で行われます。相談窓口は、「生活・仕事・自立相談窓口 しえん」です。

【八千代市の支給上限額(月額)】

  • 単身世帯:41,000円
  • 2人世帯:49,000円
  • 3~5人世帯:53,000円
  • 6人以上:57,000円

【支給期間】原則3か月。一定の条件を満たせば延長でき、最長で9か月です。

生活保護との違いを、表で整理しました。

  生活保護(住宅扶助) 住居確保給付金
どんな制度? 最低限の生活を支える制度のひとつとして、住まいの費用を支給 仕事を失うなどで住まいを失うおそれのある方に、家賃相当額を一定期間支給
期間 必要な間(状況に応じて判断) 原則3か月(延長で最長9か月)
相談先 八千代市の福祉事務所(ケースワーカー) 生活・仕事・自立相談窓口 しえん
ポイント 基準額や個別の認定により決まる 収入・資産・求職活動などの要件がある

住居確保給付金は、「生活保護を受けていない、生活にお困りの方」が利用を検討できる制度です。ご自身が対象になるかどうかは、窓口でご確認ください。

60歳以上のお部屋探しで「断られにくくする」5つのポイント

1.最初から年齢や生活状況を正確にお伝えする

年齢、年金、生活保護の受給、収入、一緒に住む方などは、最初から正確にお伝えください。あとから事情がわかると、審査が難しくなることがあります。隠して申し込むよりも、「事情を理解して受け入れてくれるお部屋」を最初から探すほうが、結果的にスムーズです。

2.家賃と収入のバランスを考える

年金などの収入に対して、家賃が高すぎるお部屋は避けましょう。生活保護を受けている方は、住宅扶助の基準を確認してください。管理費や共益費も含めて、毎月実際に必要な金額で考えることが大切です。

3.保証会社と緊急連絡先を早めに確認する

保証会社を使えるかどうかを、早めに確認しましょう。高齢の方の扱いや必要な書類は、保証会社によって違います。また、緊急連絡先を誰にお願いするか、あらかじめ考えておくと安心です。

4.「高齢者歓迎」「高齢者相談可」のお部屋を優先する

どんなお部屋にも手あたり次第に申し込むよりも、最初から高齢の方の入居を想定しているお部屋を探すほうが、うまくいきやすくなります。セーフティネット登録住宅も候補に入れましょう。

ご注意:「高齢者歓迎」「高齢者可」「セーフティネット住宅」と書かれていても、すべての高齢の方が自動的に入居できるという意味ではありません。保証会社や大家さんの条件は、必ず確認が必要です。

5.入居後の支えまで考えてお部屋を選ぶ

お部屋を選ぶときは、住み始めたあとの生活を支える仕組みも一緒に考えましょう。

  • 見守り
  • 緊急通報
  • 介護サービス
  • 配食サービス
  • ご親族などとの連絡体制

八千代市では、調理が難しい65歳以上のひとり暮らしの方、または65歳以上の方のみの世帯を対象に、配食サービスの助成も行っています。夕食を1日1食、指定の事業者が手渡しで届け、安否の確認もしてくれます。助成額は1食あたり100円です。2026年4月1日からは、ご飯つきの普通食だけでなく、おかずのみ、カロリー調整食、ムース食なども助成の対象になりました。

大切なのは、「借りられる部屋」ではなく、「安心して住み続けられる部屋」を選ぶことです。

八千代市で高齢者の賃貸住宅を探すなら、物件選びだけで考えない

「家賃」「年齢」「保証」「生活支援」をまとめて考えましょう

高齢の方のお部屋探しでは、次のような点をまとめて考えることが大切です。

  1. 希望のエリア
  2. 家賃
  3. 年齢
  4. 収入
  5. 保証会社
  6. 緊急連絡先
  7. 介護・見守り
  8. 生活保護・住宅扶助

ひとつずつ整理していくと、ご紹介できるお部屋の選択肢が広がることがあります。

優先席不動産が大切にしているお部屋探し

優先席不動産は、八千代市八千代台を拠点に、高齢の方や生活保護を受給されている方のお部屋探しをお手伝いしています。私たちが大切にしていることは、次のとおりです。

  • 「高齢だから難しい」と、最初からあきらめないこと
  • ご本人のご希望だけでなく、大家さん・管理会社・保証会社・行政がそれぞれ確認するポイントを整理すること
  • 生活保護を受けている方には、住宅扶助の範囲や福祉事務所への確認が必要なことをふまえて、お部屋を探すこと
  • 一人暮らしの方には、入居後の安心まで考えてご提案すること

「年齢が高い」「一人暮らし」「保証人がいない」「生活保護を受けている」。このような理由だけで、最初からあきらめないでください。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。

まとめ|60歳以上でも賃貸は借りられる。大切なのは「条件に合うお部屋を探すこと」

60歳以上だからといって、賃貸住宅が借りられないわけではありません。ただし、高齢の方の入居では、次のような点が大切になります。

  • 家賃を払い続けられるかどうか
  • 保証会社を使えるかどうか
  • 緊急連絡先があるかどうか
  • 入居後の生活を支える仕組みがあるかどうか

高齢の方向けのセーフティネット住宅や、千葉県あんしん賃貸支援事業も、お部屋探しの選択肢になります。生活保護を受けている方は、住宅扶助の範囲を確認し、契約の前にケースワーカーへご相談ください。八千代市には、緊急通報システムや配食サービスなど、一人暮らしの高齢の方の生活を支える制度もあります。

「高齢だから借りられない」と考えるのではなく、「自分の状況を理解して、受け入れてくれるお部屋を探す」という考え方で進めていきましょう。

60歳を過ぎてからのお部屋探しで、「年齢を理由に断られてしまった」「保証人がいない」「生活保護を受けているけれど、どんな物件を探せばいいかわからない」という方も、まずはご相談ください。株式会社優先席では、八千代市・八千代台周辺を中心に、高齢の方や生活保護を受給されている方のお部屋探しをお手伝いしています。ご本人からのご相談はもちろん、ご家族からのご相談も承っています。

ご注意:制度の内容や金額は、記事の公開時点の情報です。変更される場合がありますので、最新の情報は、各制度の公式ページまたは八千代市の担当窓口でご確認ください。

参考にした公的情報